白緑蝶"Ice green butterfly
こんな明るい日差しの元
その傷を直視する。

「ユラ、その傷
 あいつが?」

何も言わず頷き

傷を見つめる私。

過去に囚われる時・・・

捲り上げる袖に触れたソラは
その袖を下ろし、私のその傷
を隠してくれた。

「彼も、子供だったの
 
 でも、今思うと暴力を振るう
 マスミだけが悪かったんじゃ
 無い

 愛に飢えてた私は、マスミが
 全てだった、言われるままに
 彼の色に染まる私の存在が

 きっと、彼を甘やかせ
 時に、彼を苛立たせて
 いたんだと思う」
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