白緑蝶"Ice green butterfly
ソラの家を出た私は、それから
ずっと、ケイトさんがソラに
話していた事柄のひとつひとつ
を思い出し、そこに囚われて
いた。

どこをどう歩き、どうやって
帰って来たのか・・・

気づけば、自宅に辿り着き
こもった空気を追い出すため
窓を開け放っていた。

窓の外を見つめる。

新鮮な空気が、風と共に
室内へと流れ心地よい。

「気持ちいい」

私の心がほんの少し晴れた
瞬間・・・

私の頬を、また涙が伝う。

曇る、空。

今日は、ソラとデートする
はずだった・・・
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