白緑蝶"Ice green butterfly
すると、ドアの向こうから
聞こえてきたのは、ソラ
以外の男性の声。

「すみません
  
 近所迷惑ですよ」

「あっ、悪い・・・
 こっちこそ、すみません」

隣の住人のドアが閉まる音。

「ユラ、外で待ってる
 
 おまえの気が変わるまで
 俺は、待ってる

 一緒に帰ろう」

コツコツコツ・・・

貴方の歩む足音が
聞こえて、消えていく。

『俺は、待ってる』

その言葉のとおり、貴方は
路駐した車の傍に立ち

雨に濡れながら私を待ってる。

貴方は、私を愛してる。
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