白緑蝶"Ice green butterfly
私は、貴方を

貴方の音楽を

影で支えられる

人になりたい。


開かれたドア・・・

私は、こっそり
ソラの姿を見つめるの。

ヘッドフォンをつけた、ソラは
自分が組み合わせた音の羅列
を聞いては、止めてを繰り返し

楽譜に書き込んだ音符を
消しては書きかえ、そして
また新たな音を書き、綴る。

スラスラスラと譜面に書かれて
いく、おたまじゃくし。

「かわいい」

つい発してしまった私の声に
気づいた、ソラ。

「ユラ

 いつから居たの?」

「さっき、珈琲飲むでしょう?
 
 冷めちゃったから
 淹れ直してくる・・・」

「いいよ、そのままで
 缶珈琲で良かったのに
 そこ、置いといてくれる?」
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