白緑蝶"Ice green butterfly
卯月は、真っ直ぐな瞳で空を
見つめる。

「そう・・・」

空は、その視線から目を
逸らした。

「ねえ、この後、久しぶりに
 三人で飲まない?」

顔を見合わせ、返答に
困っている空と瀬名。

仲たがいして、バンドを解散
してから、酒を酌み交わすこと
など一度も無かった二人。

会えば、いつも喧嘩別れ。

今更・・・

二人の背中を勢いよく叩く卯月

「はい、決まり」

結局、無理やり卯月の誘いに
乗せられた二人。

今、ひとつのテーブルを囲み
座る。

照れくさいような・・・

何を話せばいいのだろうか?
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