白緑蝶"Ice green butterfly
「じゃあ、モモとヒワは
 先に行ってて

 私は、ソラさんにヒワが
 帰った事を伝えてから
 合流するから」

百枝と歩き出す私を止める声。

「ユラさん
 勝手に帰られては困ります」

「ごめんなさい
 
 ソラの事
 よろしくお願いします」

帰ろうとする私に戸惑い
困っているスタッフの人に
私は、深く頭を下げた。

「ヒワ、ほらっ
 外は寒いよ、着な」

「うん、ありがとう」

百枝に、コートを羽織らせて
もらい肩を抱かれて歩く私。

「ユラさん
 待ってちょうだい
 
 お願いだから、ソラの話
 を最後まで聞いてあげて
 ください」

私の腕を掴んだ卯月さんは
近くで、私の顔を見てとても
驚いている。
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