白緑蝶"Ice green butterfly
「・・・
 だけど、それは無理な事なの
 
 幾ら願っても適わない事だと
 気づいた私は、ソラを諦めた
 
 諦めた私にはもう、歌以外
 何もない、歌しかない」

歌に執着している卯月さん
の表情は、何だか怖い・・・

とってもこわい。

私は、百枝の手を取って
一歩を踏み出す。

「モモ、行こう」

「ヒワさん、待って
 最後まで、私の話を聞いて
 
 お願い・・・」

立ち止まる、私。

この時・・・

立ち止まらずに、この場所を
去っていたら・・・

彼女の話を聞かなければ
よかったと

何度、後悔してもしかたない
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