白緑蝶"Ice green butterfly
「お願いします
 私に、貴女の曲を
 歌わせてください

 ソラには二度と逢わないと
 誓うから

 この曲を、私に・・・」

膝を付いて、私に深く頭を
下げる卯月さんの長い髪が
地面に触れそう。

その時、ドアが開く・・・

そこには今朝、家を出て行った
ソラの姿があった。

大好きな貴方が、そこに・・・

「ウズキさん
 立ってください」

大好きな貴方に一番最初に
『おめでとう』と、そう伝えて
あげたかった・・・

「どうぞ
 
 あなたの好きなように・・」

「ヒワ・・・」

「貴女の曲を
 私が歌ってもいいの?」

卯月さんの言葉に頷く私の
傍に近づこうと歩み寄る、ソラ
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