白緑蝶"Ice green butterfly
その場に、残された二人・・・

「ソラ、ごめんなさい
 
 私、どうしてもあの曲が
 ・・・」

腕にしがみ付く卯月の手を
思いっきり払う、空。

「手に入ってよかったな」

棘を持つ、深い声・・・

「ソラ?」

「欲しかったんだろう
 その曲?
 おまえに遣るよ
 
 煮るなり焼くなり
 好きにしろ」

「いいの・・・」

「ああ
 
 その代わり、俺の前に
 二度と現れんな
 
 おまえとは金輪際
 二度と仕事はしない
 
 わかったなら、・せろ」

「ソラ?」

空は、卯月を睨みつける。
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