白緑蝶"Ice green butterfly
「湿ってんじゃん、服
 
 こんな薄着でおまえ
 風邪引きたいの?」

私は、前を向いたまま
何も答えられずにいた。

「何か言えよ?」

「・・・・・・」

流れる沈黙・・・

「何か言って?」

私は、大きく息を吸っては
吐く。

「ふうー

 ソラ・・・」

「ため息交じりで
 言ってんなよ」

そう、ぼそっと呟くソラの声を
聞いた次の瞬間、私の肩に手を
置いた貴方は私を振り返らせた

向き合って貴方のその腕に
抱かれる私。

こっちの方が、私は好き。
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