白緑蝶"Ice green butterfly
この胸が、痛い・・・

ずっと、痛い・・・

ソラは立ち上がり、脱ぎ捨てた
シャツを取ると、ベッドの上
膝を抱えて肩を震わせる私に
掛けてくれた。

「ユラ、もう泣くな
 着ろよ」

「いいの?」

「ああ」

貴方は、まだ少し湿った私の
シャツを拾い、椅子に掛けて
くれた。

「こうしてれば
 
 乾くだろう?」

「ありがとう」

ソラのシャツを素肌に纏い
ボタンを留める私。

「ユラ、おまえが不安に
 想ってるウズキとの
 事だけど・・・
 
 おまえと別れた二年前から
 ウズキには会っていない
 
 彼女からの仕事の依頼も
 全て断っている」

ソラ・・・
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