白緑蝶"Ice green butterfly
「あげないよ
 
 それに捨てたりしない
 勿体無いよ」

こんなにも肌触り抜群で
温かいなんて、高級な
シャツなんだろうなぁ。

ソラの香り付き・・・

「ユラ、おまえ
 
 売る気じゃねえよな?」

「あっ、それいいかも・・・」

以前も、合鍵を手にソラと
こんな風に話したっけ。

「やるの、やめた
 
 ほらっ、今すぐ脱げ」

私の着ているシャツに触れよう
と伸びるソラの腕、手から逃げ
る私

「わたしの服に
 触っちゃ駄目だよ」

「俺のだろうが?
 
 今すぐ返せ」
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