白緑蝶"Ice green butterfly
私のグラスにシャンパンを注ぐ
貴方・・・

「生憎、俺には
 酒に酔ってる時間はない」

私の右手には、シャンパン
左手には、空のグラス。

「ユラ、連絡する」

バタン

閉まるドア・・・

私は、この時、想ったの。

もう二度と、帰る貴方を
引き止めるような言葉は
言わない。

だって、後に残るのは
虚しい想いだけだもの。

私は、グラスに入った
シャンパンを一気に飲み干して
ボトルをテーブルの上に放置
したまま、シャワールームへと
向かった。
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