AKIKO
広樹は待つ間、ずっと考えていた。


多分彼女が好きだ


いや絶対


でも好きであれどう考えても不倫だ


それが一番ひっかかっていた。


それを無視してまで自分の想いを


伝えるべきなのだろうか。


いや伝えてもいいのだろうか。


激しく葛藤をしていた。


好きな気持ちは変わりそうもない。


広樹はきめかねていた。


それは突然きた。


「よっお待たせっ。」


ふいに後ろから脇腹を指で両方から突かれた。


「あぁびっくりしたぁ~。」


振り返るとそこにも屈託のない笑顔があって二人で一緒に笑ってしまった。


「お待たせ、ごめんねっ待たせちゃって なかなか後片付けが大変で。」


「いいよいいよ、だって仕事じゃんよ。」


「ありがと。」


亜希子照れ笑いして、少し下を向いた。


「座れば。」


広樹はホールの真ん中にある柱の回りに沿って備えられているソファーに促した。


亜希子は静かに座り、肩を並べる様にして座った。


最初は他愛のない話しをしていたが


いよいよお互いの事を話しだした。


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