Rose of blood
急にシエルが部屋を出て行ってしまった。


どこ行ったんだろう?


不思議に思っていると戻ってきたシエルの手にはドライヤーが握られていた。



『乾かしてあげるからベッドに行こう』

「うん」



シエルの足の間に座り髪を乾かしてもらう。


誰かに髪を乾かしてもらうなんて子供の時以来。


少し冷たいシエルの指が凄く心地よかった。



『はい、乾いたよ』

「ありがとうっ」



振り向いてお礼を言うと、不意打ちのキス……。


突然の出来事に固まってしまった。


今の私は酷く間抜け面かもしれない。






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