Rose of blood
唇が触れていたのはたぶんほんの一瞬。


だけど凄くゆっくりな感じがした。


唇が離れてシエルの艶やかな唇が目に映り、急に恥ずかしくなってしまった。



『その顔……誘ってるの?』



さ、誘ッッ!?


私があたふたしていると、その様子が可笑しかったのかクスクス笑われてしまった。



『嘘だよ。本当に瑠花は可愛いな』

「もう!!からかうなんて酷いッッ!!」

『ごめんごめん』


「……初めてのキス……だったのに…………」



シエルは私の言葉に目を見開いて驚いている。






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