Rose of blood
シエルの肩に頭を預けそのまま寄っ掛かった。



『寂しかったの?』



頷いて返事をするとクスッと笑いながら肩を抱いてさすってくれた。



『今日は甘えん坊な日だね』



シエルの顔を見上げると視線がぶつかり、優しく微笑んでくれた。


近くで見るシエルもうっとりしてしまう程美しい。


それにこの笑顔好きだな。



「シエル……」

『ん?』

「シエルは毎日誰かの血を飲んでるの?」



珍しく瞳を揺らし、少し困ったような顔をするシエル。


やっぱり聞かない方が良かったのかもしれない。



『……瑠花と出会ってからは一滴も飲んでない』

「えっ……!?」






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