Rose of blood
『先に断っておきますが、仕事が残っている為あまり長居はできませんので』

『せっかくアマンダが来てくれているというのにお前という奴は……』



呆れた顔をする父に思わず悪態をついてしまいそうだった。



「いいんですおじ様!!国に関わる大切なお仕事ですもの。私は少しでもお会いできただけで幸せですから」



恥ずかしそうに頬を染めるアマンダ。


純血の姫というだけあって美しいとは思う。


だがアマンダに何を言われても心には響かない。


別にアマンダの事を嫌いなわけではない。


俺もセリアル同様会話を聞いているだけで、自分からは話をふらなかった。


何か聞かれたら答える。


ただそれだけだ。






< 139 / 534 >

この作品をシェア

pagetop