Rose of blood
茶色の髪にところどころ金色の髪が混ざっている、やわらかいウェーブの髪。


肌の色は透き通る程白くて、清楚に見えるけど凄くグラマラスな体型。


純血のお姫様……。


綺麗な人。


ぼんやりと二人の様子を眺めていると、その女性はシエルに近付きキスをした。


私は見ていられず直ぐ様目を背け、勢いよく窓とカーテンを閉めた。


さっきとは違う胸の鼓動の早さと締め付けられるような苦しさで、心臓が止まってしまうような気がした。


いつかは私は身を引かなければいけないことはわかってる。


でも……。



「こんなに早く現実を見たくなかったよ……」



私は踞ったまま暫くその場を動く事が出来なかった。






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