Rose of blood
「瑠花様、お茶の準備が整いましたよ」

「分かった」



ゆっくりくつろげるようになのか、このバラ園には白いアンティークなテーブルと椅子が4脚置いてあった。



「今日はレモンミントのハーブティーに致しました」

「なんだかリラックスするような香りと味だね」

「はい。私は少し休憩したい時などに飲むようにしております」

「そうなんだ」



シエルから婚約者の話が出ることはない。


私からも聞かない。


聞かないんじゃない、聞けない……。


婚約者……アマンダさんってどんな人なんだろ。


聞きたいけど、聞きたくない。






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