Rose of blood
「少し温室の中を歩いてくるね。外には出ないから」

「はい、私はここにおりますのでごゆっくりどうぞ」



一人温室の中をゆっくりと歩きながら見て回った。


薔薇の香りは心を浄化してくれるんじゃないかというくらい、優しく気高い香りがする。


昔から花は大好き。


特に薔薇が好き。


美しく誰をも魅了するのに安易に触れさせない強さ。


薔薇のような女性になりたいなと思う。



「あれ?何か落ちてる……」



薔薇と薔薇の隙間に紙のようなものが挟まっていた。


私はそれを手に取った。


えっ……。


これ…………。






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