Rose of blood
『皆知っているよ。シエルがどれだけローズを大切に思っていたのか。でもローズはあまり華やかな場所が好きではなかったから、ローズの顔を知ってる者は少ない』

「アマンダさんもですか?」

『あぁ』



アマンダさんも辛い恋をしていたんだね。


私と同じ。


でも、それでもアマンダさんはずっとシエルの傍にいられるんだなと思うと、羨ましくも思う。


私はきっとローズさんと同じ顔をしているから優しく微笑んでもらえる。


大切にしてもらえる。


ただの代わりでしかない……。






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