Rose of blood
トイレの洗面所で手を洗おうと鏡の前に立った時、フードを被った人のことを思い出した。



“見付けた”



突然頭の中に男の人の声が響く。


驚いて周りを見渡した。


誰もいない………。


そう思い前を向くと、鏡には昼間の黒いフードを被った人が写っていた。


怖くて逃げたいのに足が動かない。



“無駄だ……”



信じられない事に鏡の中から手が出てきて、その手は私の腕を力強く掴んだ。



“……会いたかったよ”



夢……こんなのッッ夢に決まってるッッ!!






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