Rose of blood
私のおでこにキスを落とすシエル。



『それで、何に気付かなかったの?』

「あれ?何だっけ……忘れちゃった」



私は誤魔化すように笑ってそう答えた。


そんな私に笑い返してくれるシエル。


たとえこの笑顔がローズさんに向けられているものだとしても、シエルが笑ってくれることが嬉しかった。


シエルの指が私の頬に触れ、なぞるように首筋、肩へと触れていく。


私が微笑むとシエルは首筋に舌を這わせ牙をたてた。



「んッッ……」



血を吸われると体が熱を帯び、なんとも言えない快楽に襲われる。


まるで私の体ではないような、そんな気分。



「シエル……愛してる」






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