Rose of blood
『空想だと?何を言っている、ここはバンパイアが支配している世界だ』

「貴方こそ何言ってるの……?ここは日本でしょ!?」

『お前……まさか異世界の人間か!?』



異世界……?



「さっきから何言ってるのか全然分かんない!!」

『ここはウェルヴィア国。この世界で一番大きな国だ』



ウェル…ヴィア国!?


そんな国知らない……それどころかバンパイアなんて……。



「…………信じられない」



男は深いため息をつき、私の顔を両手で包み込んだ。



『よく見ていろ』



そう言って男が口を開けた。


何!?


2本の歯がどんどん鋭く尖っていく。



「……き、ば……?」



私は何が何だかわからわくなり、突然頭の中が真っ白になってしまった。





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