Rose of blood
俺は急いで父のいる部屋へと向かった。


何故だ瑠花ッッ!!


ついさっきまで隣で笑っていたのに……。


だからッッ……だからプロポーズの返事をしてくれなかったのか!?


幸せすぎて瑠花の心に気付かなかったなんて……最低だ!!


俺はノックもなしに勢いよく部屋の扉を開けた。


家族三人で食事をしている父親目掛けて俺は直ぐ様詰め寄った。


そしてそのまま胸ぐらを掴みあげた。



『瑠花は何処ですか!?』

『元の世界へ帰した』



表情一つ変えずに坦々と話す父親。


腸が煮えくり返りそうだった。






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