Rose of blood
心配してくれるラキに応える余裕もなく、私は洗面所に駆け込んだ。



「ハァハァ……ッッ……」



ある可能性が頭を過った。


…………まさか。



「ローズ様!!大丈夫ですか!?」

「うん……ありがとう」



ラキがタオルを持って急いで駆け寄ってきてくれた。


私は受け取ったタオルを口にあてた。



「もしかして……ご懐妊では?」



そう……考えられる可能性は赤ちゃん。


生理もきていないし食欲も何故か旺盛だった。


生理は体の変化のせいで止まってしまっているとばっかり思っていた。






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