Rose of blood
急に騒がしくなり目を開けると、泣いているラキと険しい顔をしたジェイドがいた。


ドアの辺りにも気配を感じ目を向ける。


どうしてここに……シエルたちが……。



『薬を飲んでいないのか!?』



薬がいっぱいに入ったケースを持って怒っているジェイド。



「薬……は……いや……」

『何を言っているんだ!!もう体が限界にきている!!いくら純血で生命力が強いと言ってもこのままだと死ぬぞッッッ!!』



そんな事分かってる……。


分かってるの……ッッ。


涙で視界がぼやける。



「……シエル」





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