Rose of blood
『本当なのか!?』

「う、ん……本当……」



柔らかい顔をして私のお腹に手をあて、涙を流すシエル。


シエルが涙を流したところを初めてみた。



『もう二度と会えないと思っていた……またこうやって触れられるだけで幸せなのに、子供までいるなんて……幸せ過ぎて何て言っていいのか……』

「この子がいなかったら私はッッ生きたい……なんて考えなかった……。だから、この子に感謝……しなきゃ……ッッ私も幸せ、過ぎて言葉が……見付からない……」



涙を拭ってくれる親指。


とても心地よかった。






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