Rose of blood
俺みたいな兄を持って、よくこんなに真っ直ぐで素直に育ったなと思う。



『お前の言う通りだ。過去を嘆いている暇があるなら、未来をどう切り開き幸せになるかを考えるべきだな』

『そうだよ!!みんなで幸せにならなきゃ!!』

『ッッ……アハハハハ!!』

『なんで笑うんだよッッ!!』



子供のように頬を膨らまし顔を赤くしたセリアルを見て、余計に笑いが込み上げてきた。


そんな俺を見て不服そうな顔をするセリアル。



『お前がこの場にいてくれて良かったよ』



俺たちは昔のように笑い合い、それぞれが何かを決心したような目になっていた。


過去を悔やんでいる時間はない。


もう、ローズ自身もローズが大切に想っている者たちも悲しませたくない。


全て守れるくらい強く偉大な王になりたい。


いや、ならなければならない。






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