Rose of blood

キョウダイ

この部屋に来るのはシエルとお別れした日以来。


あの日は凄く辛い気持ちだったけど今日は違う。



「テーブルを皆で囲むのは久しぶりだね。お父様とお母様はいないけど、今はセリアルがいる」

『そうだな、懐かしいよ』



そんな呑気な会話をしているとランスおじ様が口を開いた。



『ローズ……君はサルエラが滅んだ日に死んだとばかり思っていた。今までどこで何をしていたんだね?』

「2年程前まで異世界に居ました。そして、最近までバンパイアとしての記憶がなく、柊 瑠花として生きていました」



ランスおじ様もエマおば様も驚いていた。


まさか柊 瑠花という人間と私が同一人物だなんて思わないものね。






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