Rose of blood
「鏡の中から男性の手が伸びて腕を掴まれたの。そのまま引きずり込まれて……“会いたかった”ってその人が言ってた」

『本当に知らない奴だったか?』

「顔は見えなかったけど、知らない人の声だった。鏡の中に引きずり込まれた時、付けていたネックレスがいきなり光って……それで助かったのかもしれない」

『ネックレス?ただのネックレスか?』



あのネックレスが私を産んでくれた両親を探す手掛かりだったのに……。



「そう、毎日身に付けてたネックレス。ただのネックレスだと思うけど……金のネックレスでタグに薔薇とRっていう文字が刻印されてたの」

『ッッ!?』



シエルとジョシュさんは驚いた顔をして固まってしまった。






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