Rose of blood
*****


さっき凄い形相で馬に乗り帰って行くアルファナ卿が窓から見えた。


文の事で父に異論を申し立てたが、何一つ聞き入れてはもらえなかったのだろう。


追い詰められている者ほど何をするか分からない。


今以上に気を付けなければならないな。


ローズを消したくてたまらないはず。


今度はどんな手を使うつもりだ……アルファナ卿。



「さっきから何を考えてるの?」

『ローズの事だよ』

「そんなに怖い顔をして私の事を考えてたの?」



口を尖らせ疑いの目で見てくるローズ。






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