Rose of blood
*****


最近はお城の中を結構自由に動き回ってる。


お城には強力な結界を張ってるけど念のためって事で、誰かが必ず護衛についてくれる。


自由にさせてもらえるのは嬉しいけど、それがなんだか申し訳ない。


お城の中にいる者たちはまだ私の存在に慣れないのか、すれ違うたびに見られてしまう。


仕事中なのに慌てて頭も下げられてしまう。



「ラキと女官長だけだよ」

「何がですか?」

「普通に私に接してくれるのは……」



他の使用人たちは話しかけてもみんな固まっちゃうんだよね。







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