Rose of blood
私は空になった食器と一度も手がつけられていない食器を持って食堂へ向かった。


ここに来ると……というか屋敷の中を歩いていると皆に異様な目で見られる。


でも瑠花の時に慣れてしまったのかなんとも思わない。


知らない内に神経が図太くなったかもしれない。



『ローズさん今日も彼女と食べたんですか?』

「うん。彼女とって言うより私が一人で食べてた様なものだけどね」



ここでローズ様と呼ばれると浮いてしまってる気がしたから、ザックには様を付けないでほしいとお願いした。


屋敷内を歩き回るようになってからは、ザックと言葉を交わしてもあの男は何も言わなくなった。






< 427 / 534 >

この作品をシェア

pagetop