Rose of blood
俺の視線に気が付いたのか女は振り返り俺の顔を見てきた。



「なぁに?言いたいことがあるなら言ってくれる?」

『言いたいことなどない』

「だったら視線を外してくれると嬉しいわ。そんなに見られていては準備がしづらいから」



俺は女に言われた通り女から視線を外した。


純血の姫で見事な金色の瞳と髪。


確かにこの女は美しいのだろう。


バンパイアを虜にする血と容姿を持ち合わせている純血の姫。


だが目で追ってしまうのはそれだけではないような気がする。






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