Rose of blood

アイシャ

ローズが連れ去られて一ヶ月以上が過ぎた。


ジェイドにdarkmoonの本拠地を探してもらってはいるが、まだ見付からない。


毎日焦りと不安で落ち着かない。


俺だけではなく、事情を知っている全ての者たちもだ。



『シエル、少しは休んだ方がいい』

『いや、大丈夫だ』

『いざという時お前が倒れてしまったらもともこもないだろう』



そう言っているジョシュこそあまり寝ていないような顔つきだ。


ローズのいないこの城はまるで光を失ってしまったかのようだ。



『ローズは無事だろうか』

『俺の妹だ、きっと上手くやってるよ』

『あぁ……そうだな』






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