Rose of blood
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スープを一口二口と少しずつ飲み干していくアイシャ。


近頃は食事を取ってくれるようになった。


食事と私の血が作用してくれているのか、顔色も良くなってきている。


毎回私の独り言のまま終わる食事。


だけど今日は違った。



「何故……こんなによくしてくれるの?」

「えっ!?」



アイシャに話しかけられるとは思っていなかったから、慌てふためいてしまった。



「父のせいであなたはたくさん辛くて悲しい思いをしたのに……」

「そうかもしれない。でも違うわ……私の存在のせいであなたを苦しめた。何の関係も無い者たちを苦しめた。全て私のせいよ」

「あなたは何もしていないじゃないッッ!!ただ生きているだけなのにっ……一番辛いのはきっとあなただわ」



自分のことよりも私のことを気にかけてくれるアイシャ。


こんなに優しい子をあんな酷い目に合わせたアルファナさん。


原因は私かもしれないが、憎くて堪らなくなる。





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