Rose of blood
「ねぇ、お腹……触ってもいい?」

「勿論よ」



アイシャは笑顔になり、恐る恐る私のお腹に手を置いた。


そして赤ちゃんの存在を確認するようにそっとさすり始めた。



「妊婦さんのお腹触ったの初めて。ここに新しい命があるなんて不思議」

「一生懸命生きているのが伝わってくるの。だから、私も強く生きなきゃってこの子に思わされる」

「強く……か……」



私から見て、アイシャは凄く強いと思う。


ただ、強いかなんて個人個人感覚が違うから言葉でそれを伝えるには難しい。






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