Rose of blood
無理もない。


いくらジェイドでもそれは無茶過ぎる。


仮にそんな事ができたとしても、目的地に着く可能性はほぼ0に等しいだろう。



『サラッと無謀な事を言わないでくれよ。いくら私でもそれは無理だよ』

『そうだよね……』

『ジョシュ、騎士団たちの編成はどうなっている』

『いつでも配置につけるよ。後は我々が動くだけだ』



準備は整った。


やっと迎えに行ける。



『では、本日の深夜0時に出発する。ジョシュはエルグラムに指示をしてくれ。ジェイドとセリアルはそれまでゆっくりしていてくれ。分かってはいると思うが、アルファナ卿に悟られないようにな』

『了解』



皆の強く決心した眼差しと、覚悟を決めた声が重なった。


ローズ、もうすぐ会える。


お腹の子共々絶対に助けてみせる。






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