Rose of blood

似合ってないのかな……。



「似合わない……かな?すぐ着替えてくるね」



着替えに戻ろうとした時、お腹に腕が回されいい香りが鼻を掠めた。


今、抱きしめられてる!?



『似合ってる。いつもと雰囲気が違ったから少し驚いたんだ』

「ｯｯ……」



心臓が壊れそうなほど騒いでいる。


好きだと気付いてから初めてシエルに抱きしめられた。


気付く前だったらなんとも思わなかったけど今は違う。


こんな事されたら勘違いしちゃいそうだよ……。



『行こう』



シエルは私から体を離すと私の手を握って歩きだした。