Rose of blood
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。


日がそろそろ落ちそうで、少し肌寒くなってきた。


シエルがそっと自分の上着を肩にかけてくれた。



「ダメだよ!!シエルの体が冷えちゃうッッ」

『心配しなくていい。バンパイアに気温はあまり関係ない』

「そうなの!?」

『あぁ、真冬に裸で外にいても何ともないだろうな。純血はな』



純血のバンパイアって無敵なんじゃないの!?



「純血は死なないし病気とも無縁なんだね」

『……そうでもない』



シエルの目が一瞬悲しそうな目になった。






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