できちゃった結婚〜もしも俺が赤ちゃんになったら〜
ってか、なんで俺、真紘になってんの?
夢???
そう思い、小さな手で頬を叩いても力がないせいかちっとも痛くない。
頬の肉厚のせいで、跳ね返るくらいだ。
真紘、ちょっと太り過ぎじゃね?(笑)
ってか腹減ったぁ〜……
そう思い、ベランダにいる希を呼ぼうと動きにくい身体を一生懸命動かす。
希はたくさんの洗濯物をせっせと干していた。
「もうまたワイシャツにインクつけてるぅ〜…落ちないのに〜バカ凌め。」
なんて文句を言いながら。
「ぁ〜う〜〜!(文句言ってねぇで、飯よこせ〜!)」
そう彼女を呼ぶと「もうちょっと待って〜。」とベビーベッドにいる俺(真紘)に返事をした。
気持ちを言葉に出来ないってなんてじれったいんだろう。
真紘の場合、筆談だって出来ないし、本当に泣くことしか想いを伝えられないなんて…。
まだ小さくて起き上がりることも、歩くことも出来ない。
真紘も大変なんだなぁ…。
「おまたせ、真紘。」
洗濯物を干し終えた希は、俺(真紘)をひょいと抱き上げた。
「お腹すいたねぇ〜おっぱいあげるからね。」
「あ!う〜。(おっぱいなんかいらねぇ!飯食わせろ〜!)」
はいはい、今あげるからねぇ〜と希は俺(真紘)の背中をポンポンと軽く叩きながら、ソファへと向かう。
もう〜〜通じねぇ!!!
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