できちゃった結婚〜もしも俺が赤ちゃんになったら〜
なんてじれったいんだろう。
小さな身体をバタバタさせても気づいてくれない。
真紘はいつもこんな風に、ママを求めてる。
言葉が話せたら…
身体が自由に動けたなら、もっと想いを伝えられるのに。
でも、俺はその両方不自由なく出来るのに、今まで避けていた気がする。
希と話すこと。
真紘のこととか、仕事のこととか……
言葉が喋れても伝えようとしなかった。
なんで???
「ああああ〜う〜〜〜!」
さっき以上に頑張って声を出した。
なんだか無性にこの狭いベビーベッドから出たくなった。
「…どうしたの〜…真紘。起きた〜?そろそろオムツ替えようか?」
やっと希が来てくれた。
そのことが無性に嬉しくて、足をバタバタさせると、「ん、真紘、
ご機嫌さんだね♪」って希は笑った。
可愛いなぁ…希の笑顔。
なんかめっちゃ今抱っこしてほしい……
触れたいなぁ…希の肌。
最近全然なかったもんなぁ……
抱きしめることも、キスすることも、
笑顔を近くで見ることも。
.