できちゃった結婚〜もしも俺が赤ちゃんになったら〜
「……のぞ…「凌のバカ!!」
言葉を遮られ、希は俺を睨みつける。
「バカってなんだよ。俺、なんかした?」
彼女は立ち上がり、リビングのテーブルの上に置いていたティッシュを手に取り涙を拭く。
「…なぁ、どうしたんだよ。ちゃんと言わねぇとわかんねぇだろ?」
いつまでも黙って理由を言わない彼女に対して少し強気で言うと、彼女はその倍で言い返してきた。
「凌、酷いよ!あたしが泣いても、テーブルの晩御飯見ても気づかないの?!」
テーブルの晩御飯。
泣いてる希。
……なに……??
「あっ!」
思い出した。
今頃、思い出しても遅かった。
俺を睨みつける希の表情は変わらない。
完全にやっちまった……。
結婚記念日じゃん、今日………。
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