【短編集】翳りゆく部屋 ~サビシガリヤノオンナタチ~
「ほらね、やっぱり夢だったじゃない……」

仕事上のトラブルと、一日中歩き回った疲労とで、有子は昨日の事をハッキリとは思い出せない。


「最近忙しいから、あんな夢を見たのね…?」

そう自分に問い掛けて、目を覚ます為にバスルームへと向かう。


今日も、トラブルの処理の為に、朝から慌ただしい。

寝ぼけている頭では、対応出来ないのだ。


有子は、少し熱めのシャワーを躊躇なく頭から被った。





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