【短編集】翳りゆく部屋 ~サビシガリヤノオンナタチ~
「松尾さん、あたしを送って下さいよっ」


お酒の勢いを借りて、香純は少し大胆な行動に出る。


「自分で帰れるだろ?」


相変わらずの言い方で、真一は香純を突き放した。


『どうしてこの人は、優しくないんだろう?』


香純の知ってる男達は、競って香純を送りたがる。

そして、隙あらば……


こうして、香純の言いなりになってしまう男も、沢山いるのだ。



「なんか……
気持ちが悪いんです…」





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