海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜
6話 忘れられない
6話 忘れられない
「やっぱり…、シュウイチはマキの事が好きなんでしょ?」
「う…うん…。トモミちゃんには嘘はつけない…。いや、ついたらいけないよな。」
シュウイチ(浩二)とトモミ(仁藤)は、夕焼けの海辺を並んで歩いていた。
恋人関係にない二人は、若干の隙間を空けて歩いており、防波堤に差し掛かっていた。
仁藤がサッと浩二に腕を絡めて肩に寄りかかった。
「トモミちゃん…。」
困惑する浩二に、体勢を変えないまま、仁藤は呟いた。