海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜
「で、また落とされたんだ。」
と、笑いながら汐莉。
「何回、一人で海水浴してんだよ…。」
と、ため息混じりに福永。
「ホントにごめんなさい。」
仁藤が両手を合わせた。
「もえちゃんが謝る事ないって。こうちゃんが悪いんだから。デリカシーってものがないんだよね。」
「全く。松浦はさ、女の子の気持ちってもんを…。どうした?さっきから無反応だけど…。」
黙ったままの浩二にさすがに福永も不安を覚えた。