海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜


『これは…。』

浩二が考えていると、後ろから、

「こーちん先輩…戻って来て下さい。」

仁藤の不安げな声がした。

だが、浩二は、堤防に腰を降ろし、足は宙ぶらりんで海の上にした。

「危ないですぅ…早くこっちへ…。」

必死の仁藤に、

「ホントに人魚かもよ…。こっちへおいで。」

浩二は笑いかけながら、自分の横の場所を叩いた。


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